国際主義から民族主義へ

第二次世界大戦では、アメリカは自国の安全が脅かされたわけでもないのに、日本やドイツはアメリカが勝手に考えたグローバル基準に合わない、という理由で戦争を仕掛けました。

戦後に出来た国際連合は、各国の国家主権を制限し、世界中を一つの価値観で統一しようとするもので、自由主義経済体制を確立するためのものです。TPPも参加国の主権を制限し、均一の市場を作り出そうとするものです。

自由主義経済は、民族や宗教の違いを主張することは良くないと考えます。だから「自由主義経済が正しい」と洗脳された西欧諸国は、イスラム教徒の難民を積極的に受け入れました。アメリカでも不法移民を追い返さず、法律に反して積極的に保護しようという人たちが多く現れました。

このような無理をしたグローバル化により欧米社会の矛盾が拡大したために、欧米では民族の伝統を守ろうとする保守的な政治勢力が台頭してきました。その最たるものがトランプ大統領です。

トランプ大統領は選挙公約で、「TPPの破棄」「メキシコとの国境に壁を作る」「アメリカに雇用を取り戻す」と主張し、「反自由主義経済」の態度を鮮明にしました。

自由主義経済・グローバルな世界が正しいという主張に洗脳されたマスコミ・政治家・ハリウッドの映画スターなどの強烈な反発を振り切って、トランプさんは大統領に当選しました。自由主義経済体制に強い不満を抱いている多くのアメリカ人が、トランプさんを支持したからです。

トランプ大統領は、自由主義経済論者の抵抗に遭って、スムーズに政権運用できていません。もしかしたらトランプさんの政権は長続きしないかもしれません。しかし自由主義経済に対する一般国民の不満を押さえつけることはできず、新しい反自由主義のリーダーが出てくるだろうと私は思います。

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