神道もキリスト教も、神様を信じることから信仰が始まります。大乗仏教も、阿弥陀仏や大日如来などの仏様を信じなさい、と教えています(おしゃか様はそのようなことをおっしゃっていませんが)。要するに、現在のほとんどの宗教は、神様を信じるように要求しています。
多くの人は、「神や仏など信じない」と一応は口に出して言いますが、そういうことを考えるのがめんどくさいだけです。「アインシュタインなど偉大な科学者は神様の存在を信じていた」などという話を聞くと、「やはり神様はいるのかな」と思ったりします。
多くの人は宗教に関する知識がないために、変な宗教に対して無防備です。だから、変な宗教の見分け方を知っておいて損はないと思います。見分け方を知らなかったばっかりにえらい目にあった人が、私の周囲にもいます。
見分けるコツは、「神様はお金を必要としない」ということを肝に銘じることです。お寺や神社にお賽銭を捧げることはありますが、これは僧侶や神主の生活費という意味であって、これによって神様や仏様が喜ぶことは決してありません。この範囲を超えたお金を要求する宗教団体は避けてください。
貧しい人や大災害に遭った人を助けるのは神様が最も喜ぶ行為なので、無理をしない範囲でやるのは結構なことです。ただしこのような目的を掲げてだます団体が多いので、注意してください。私も時々災害に対して寄付をしますが、被災地の市役所や確かな団体に直接送金するようにしています。
次に、「親の因果が子に報い」ということは絶対にない、ということを肝に銘じてください。「あなたが今不幸になっているのは、先祖にこういう悪いことをした人がいて、その報いをあなたが受けているのだ。除霊するから100万円払いなさい」という話がよくあります。
先祖とはいえ他人がした悪事のしりぬぐいを、どうしてあなたがしなければならないのですか? 輪廻転生を前提としてこの問題を考えれば、前世であなたがした悪事の報いを今世であなたが受けている、と考えた方が合理的です。
要するに、変な教義に惑わされずに常識で判断すればよい、と考えます。