春の息吹

東北大震災の時、多くのスターや有名スポーツ選手が東北に行き、被災者たちと交流しました。そうしたら多くの被災者が、「元気をもらった」と大喜びしました。

神道には「タマフリ(魂振り)」という神事があります。これは、神のようなレベルの高い魂と自分の魂が触れ合うと、自分の魂のレベルが上がりエネルギッシュになる、という考え方から行われています。東北大震災の時に、多くの日本人は無意識にタマフリの神事と同じことをやりました。

また神道には、神様が相手に息を吹きかけることで、人間や自然の魂と触れ合い相手をエネルギッシュにする、とも考えます。神様が野山に息を吹きかけると、自然は命に満たされ春がきます。これが「春の息吹」です。

日本人は「心の触れ合い」という言葉が大好きですが、これは無意識のうちに、神道の伝統に従っているのです。

実はキリスト教にも、「息吹」と同じ考え方があります。
皆さんは、「聖霊」という言葉を聞いたことがあると思いますが、ギリシャ語の「プネウマ」の訳語です(聖書の原典はギリシャ語で書かれています)。プネウマとは「風」「息」という意味です。神が人間に息を吹きかけて、その人間の魂のレベルを上げ、エネルギッシュにするのです。