1万人の人生を見たベテラン弁護士が教える「運の良くなる生き方」

『1万人の人生を見たベテラン弁護士が教える「運の良くなる生き方」』という本を読みました。著者の西中務先生は、「エートス」という大阪の大きな法律事務所の代表で、47年間弁護士をされています。

弁護士は裁判で争ってナンボの商売ですが、西中先生は「争ってはいけない」と力説しています。そして、「人間性を高めるような生き方を続ければ運が良くなる」と、人の良い隠居のようなことを言っています。

西中先生は、昨年も『ベテラン弁護士の「争わない生き方」が道を拓く』という本を書かれています。私は書店で偶然この本を見つけ、その意外な内容に驚きました。

「こんな本を書いた弁護士は、どんな人なんだろう」と興味を抱き、私はわざわざ新幹線で大阪に行き、先生にお目にかかりました。

それまでに私も、何人かの弁護士と話をしたことがありました。みな私の話を法律的な視点から聞いていて、私個人に興味を持っているという感じは受けませんでした。しかし、西中先生は少し違いました。

相手の社会的立場を考えている点ではほかの弁護士と同じなのですが、相手がどういう人間なのかを良く知ろうと努めていることも分かりました。こういう態度から、「経営者のような方だな」という印象を西中先生から受けました。

この本は、西中先生の個性的な仕事のやり方、依頼人を人間的な側面からも見るやり方、から生まれたと私は考えています。

1万人の依頼人の人間性とその後の人生を観察し、そのデータを統計的に処理した結果、「情けは人のためならず」という結論を出されたのに違いありません。

この本、なかなか面白いですよ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする