王子製紙も「環境」でイジメ

中華人民共和国が建国されたのは1949年なのでそれから72年が経っています。その間抗日反戦映画を作り続けているので、すべての中国人が子供の時から反日感情を植え付けられています。日本企業を叩くと、中国はいまだに盛り上がるのです。

中国はカントリーリスクが高い国ですが、日本人には特別に危険です。表面的には一般民衆の中から自然に反日運動が盛り上がったかのようになっていますが、実際は中国政府が裏で糸を引いて日本企業叩きを行っています。だから絶妙のタイミングで、日本企業叩きが起きるのです。

これから中国の経済が悪化するので、この不満のはけ口として日本企業が盛んになっていくと思います。最近起きた、ソニー叩きや「盛唐・小京都」の別荘たたきなどは、可愛いものです。これから、王子製紙のケースを紹介します。

王子製紙は日本一の製紙メーカーで年間売上高は1.5兆円、経常利益は1200億円の大企業です。会社全体の業績は悪くないのですが、中国に大規模な工場を作るという判断ミスを行いました。

王子製紙は、2000年頃に中国側から熱心に工場建設を勧誘され、2003年に江蘇省南通市に製紙工場を建設しました。私の知人の会社経営者は王子製紙の社長と親しくしていて、この中国事業の危険性を散々警告していました。しかし社長はそれに耳を傾けませんでした。

2000億円の投資をして70万トンのパルプと40万トンの高級製紙の一貫工場を2006年までに建設する予定でした。ところが、地方政府から「現地企業との合弁でなければ建設を許可しない」ということになり、最初の障害が起きました。

製紙には多量の排水がでます。この処理は現政府が行うという約束になっていたのですが、現地住民が公害に反対しているという理由で、建設が大幅に遅らされ、投資額を増額させられました。結局、中国は、王子製紙の最先端の浄化技術と製紙技術が欲しいだけだったようです。

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