アメリカの憲法は攻撃されている、と米退役将軍たち

アメリカに「FLAG OFFICERS 4 AMERICA」という、退役した将軍たちが作っている団体があります。この団体に所属する124人の退役将軍たちは、5月11日に、手紙をバイデン大統領に送りました。そこには、下記のようなことが書かれています。

アメリカの憲法は全面的な攻撃を受けている。2020年に行われた大統領選挙は、アメリカ国民の意向を反映した公正なものではなかった。民主党がアメリカの政治を行うようになってから、アメリカは急速に左傾化し、社会主義とマルクス主義者が支配する全体主義の方向に向かっている。

今は、大きな衝突が起きる直前である。マルクス主義と憲法が掲げるFreedomが衝突をする直前であり、何らかの対策をとらなければならない。

アメリカの選挙は何者かによって操られている。バイデンは認知症ではないか。最高司令官は、昼夜を問わず、どこにいても人命や身体に関わる国家安全保障上の判断を迅速に下せなければならないが、バイデン大統領はそれが出来るのか。

アメリカは、1776年以来最大の国家の危機に直面している。

この手紙の内容は、かなり過激です。「今のアメリカは、1776年以来最大の危機に直面している」と書かれています。1776年はアメリカが独立宣言を出した年です。それ以後250年の歴史の中で最大の危機は南北戦争でした。国家が二つに分裂して内戦が起こり、62万人の死者がでました。ところが、この手紙は、今のアメリカが直面している危機は、南北戦争どころではない、と言っているのです。

この手紙は、将軍たちが大統領に向かって自分たちの意見を述べているというような穏やかなものではなく、挑戦状をたたきつけている様な感じです。プロの軍人は、政治的な発言をしないように気を付けるのが普通です。まして彼らはみな将軍であり、身の振る舞い方を十分に心得ているはずです。それが今回は、軍人としての常識を逸脱して政治的になっています。

国防省は今のところ、この手紙に対してコメントをしていません。このような大統領に失礼な手紙にコメントするのであれば、立場上批判的にならざるを得ません。黙っているのは、退役将軍たちを非難したくないのでしょう。アメリカでいま、すごいことが起きています。

次回に続きます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする