明治時代の官営事業は、経済的自由主義に基づいている

明治時代の官営事業は、経済的自由主義に基づいている

明治政府は、ひ弱な産業部門に対して強力に干渉し、それを育てることにしました。これが官営事業です。経済的自由主義を民間企業どうしの競争に任せ政府は干渉しないという考え方だとだけ理解していると、明治政府が経済的自由主義を政策として掲げたということが理解できなくなります。

自由主義は、政府の役割を限定しようという考え方

自由主義は、政府の役割を限定しようという考え方

自由主義は政府の役割を規定しています。個人の幸福に最大の関心を持っているのは本人だから、自分の状況を本人が一番よく理解しています。従って、他人を侵害するようなことがないような個人的領域には、政府は干渉してはなりません。その一方で、政府は他人に危害が及ぶのを防がなければなりません。国防や警察などが国家のやるべき領域です。

今の日本人は、経済的自由主義を正確に理解していない

今の日本人は、経済的自由主義を正確に理解していない

今の日本人の多くは、経済的自由主義を「自由放任」とか「神の見えざる手」などという言葉と結びつけて理解しています。「政府は何もしないのが良く、各人が自分の利益を追求すれば、神様の働きで社会は理想的に発展する」という説だと理解しています。