アメリカのグローバル主義者は、人種・宗教差別は目的に反する、と考えている

アメリカのグローバル主義者は、人種や宗教によって人間を差別することに反対しています。これは、人を人種や宗教によって差別することが「正しくない」と考えているというよりは、「目的に反する」と考えているからです。

キリスト教は大乗仏教と違って、「人間の肌の色の違いや能力の違いなどは存在しない。人間はみな全く同じだ」などという考え方をしていません。黒人と白人は違うし、イスラム教徒と仏教徒は違う、ということをそのまま認めています。その上で、「良い商品を安く提供する」という目的を達成するためには、人種差別や宗教差別をしてはならない、と考えているだけです。

この考え方は、キリスト教から生まれたFreedomという考え方を特殊に解釈したものです。Freedomは、「イエスキリストと同じ正しい心を持った人」が、「人助けに必要だと思った」のなら、既存の法律やルール・慣習を破っても構わない、という考え方です。

グローバル主義者は、「良い商品を安く供給すること」こそが人助けの行動だ、と解釈しました。そこで、良い商品を安く供給するという目的に反する人種差別や宗教差別をしてはならない、と考えたのです。トランプ大統領など自国優先主義者は、ビジネスで儲けることが何よりも優先する、とは考えていません。それよりも、自国の国民の生活を守ることを優先しています。

大乗仏教は、「人間はみな全く同じで、個人ごとの違いなど存在しない」と考えます。日本人はこの考え方に染まって、「人種や宗教の違いなど初めから存在しない」と思っています。従って「良い商品を安く作る」という目的があろうがなかろうが、人間に対する態度は変わらないのです。

このように同じグローバル主義といっても、アメリカ人と日本人の考えるプロセスはまるで違います。従ってアメリカ人の考え方は、日本人の参考になりません。日本には誠という伝統的な価値観があり、これに基づいて判断すべきなのです。また、仏教の発想で現実世界を考えてはならない、という伝統もあります。我々は今こそ、このような先祖から受け継いだ知恵を活用すべきです。

以下はひと続きのシリーズです。

12月20日 最近、世界中で世論の予測が外れまくっている

12月21日 アメリカと日本のマスコミは、トランプ大統領の当選を予想できなかった

12月22日 隠れトランプの存在によって、マスコミが選挙予想を外した

12月23日 第二次世界大戦ごろからアメリカのグローバル化が始まった

12月24日 グローバル主義者は、固有の文化や習慣を破壊して均一の世界を作ろうとした

12月25日 アメリカに黒人の大統領が現れた

12月26日 アメリカは、また人種差別をするようになるだろう

12月27日 アメリカの支配層が総がかりでトランプの邪魔をした

12月28日 支那人もアメリカの変化を見抜けなかった

12月29日 各国の自国中心主義は、連動している

12月30日 アメリカと日本のグローバル主義は、発想の基が違う

12月31日 アメリカのグローバル主義者は、人種・宗教差別は目的に反する、と考えている

1月4日 アメリカは、男女平等の国ではない

1月5日 日本国憲法の男女平等の規定は、アメリカ占領軍が作った

1月6日 男女の平等は、具体的に考えるべきである

1月7日 女系天皇容認論は、男女平等を皇室にも持ち込む議論

1月8日 イギリスの王位継承法の改正に影響されて、女系天皇容認論が出てきた

1月9日 女系天皇では、天皇陛下の務めを果たせない

1月10日 支那が「女系天皇」で日本を弱体化しようとしている

1月11日 女系天皇容認論は、グローバル主義と大乗仏教の合作

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