支那は豊かになることによって自由な社会を作る、とアメリカ人は勘違いした

1989年、支那の共産党政府は従来の政策を転換して市場経済を導入し、社会主義市場経済体制という変なものを作りましたが、多くのアメリカ人はこの政策を歓迎しました。これによってアメリカ企業は支那で積極的に金儲けできると考えたのですが、それだけではありません。

「支那の社会は、豊かになることによって共産主義と独裁体制から抜け出し、自由になる」とアメリカ人は本気になって思ったのです。だから技術や資金を惜しげもなく支那に投入しました。日本も付き合って支那にのめり込みました。この30年間の支那の急激な膨張の原因は、ここにあります。

アメリカ人の熱狂ぶりというのは常軌を逸しています。多くのアメリカ人の投資家の間では、自分の子や孫に支那人の家庭教師をつけて、支那語を勉強させることが流行りました。トランプ大統領の娘のイヴァンカさんとその夫のクシュナーさんも、自分の子供たちに支那語を勉強させています。習近平がトランプ大統領の別荘を訪問した時、孫たちは習近平に支那語の歌を披露しました。

アメリカ人にとって自由(Freedom)は、キリスト教の中心的な教義です。支那が自由な社会になると考えたということは、キリスト教の教えによって公正な社会になる、と漠然と思い描いたということです。この30年間のアメリカ人の支那への熱狂ぶりが単なる経済的利益から来たと考えては、判断を誤ります。

人口が13億人を超え経済成長が期待できる国と言えば、支那の他にインドがあります。もしもアメリカ人が経済的利益だけを考えていたのであれば、インドにも熱狂的に投資したはずですが、実際にはそんなことは起きませんでした。

インドは戦前までイギリスの植民地だったので、インド人をキリスト教徒にしようという努力はもっぱらイギリス人がやっていました。支那とインドでは、アメリカ人の関与の程度が歴史的に異なるのです。

戦前、アメリカ人は支那の宣教活動に巨額の支出をし、苦い経験を積んでいました。それが、「長い間の苦労が報われて、やっと支那にもキリスト教の教えが普及する」と30年前に勘違いしたわけです。

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