マイヤ・プリセツカヤ

マイヤ・プリセツカヤはロシアの伝説的なバレリーナです。60歳ぐらいまでボリショイ・バレー団のプリマドンナをしていましたが、一昨年89歳で亡くなりました。

先日、彼女が主役のオデット姫を演じたチャイコフスキーの『白鳥の湖』のDVDを見つけました。私はバレー自体は大して好きではないのですが、『白鳥の湖』だけは大好きで、ロシアのバレー団の公演を見に行ったり、DVDを集めたりしています。

今度見つけたDVDは、1957年(60年前)にマイヤがプリマドンナを演じたものです。当時のロシア(ソ連)はスターリンが頑張っていて、人工衛星をアメリカより先に飛ばすなど絶好調で、文化芸術面でも国家のメンツをかけて頑張っていました。

ボリショイ・バレー団はもっとも重要な国威発揚の手段だったので、力の入れ方が半端ではありませんでした。

60年前のボリショイバレー団の実力が今のバレー団とは比較にならないことは、素人の私が見ても分かります。選り抜きの人材を徹底的に訓練した結果でしょうが、思わず夢中になってみてしまうほど、演技が見事です。当時のロシアって、凄かったのですね。

マイヤの親はユダヤ人で、スパイの疑いで両方とも共産党政府に殺されています。このような環境にめげずに頑張ったのでしょう。マイヤはキリッとした美しい容貌をしています。