ヨーロッパ人は、アメリカ大陸の原住民を大虐殺した

これから、キリスト教と人種差別や宗教差別との間に密接な関係がある、ということを説明します。

ご承知のように、1492年にコロンブスがカリブ海の島に到達してから、大勢のヨーロッパ人がアメリカ大陸に押し寄せて、原住民を大虐殺しました。コロンブスの到達から40年間に、スペイン人がラテンアメリカで虐殺した人だけで、1500万人以上という数字が挙げられています。

それにはポルトガル人がブラジルで虐殺した原住民の数や北アメリカでイギリス人などによって虐殺されたインディアンは含まれていません。またコロンブスの航海から40年以上経った後で殺された原住民の数も含まれていません。これらを全部合わせれば、あるいは1億人の大台に乗るかもしれません。

スペイン王は、何人かのスペイン人をコンキスタドールという役職に任命しました。コンキスタドール(征服者という意味)たちは、特定の地域を支配することが認められましたが、その代わりに原住民をキリスト教徒に改宗させること及び略奪の収益の一部を納税することが義務付けられました。

コンキスタドールたちは、兵士を率い宣教師を伴ってラテンアメリカに行きましたが、原住民の改宗には大して興味がなく、もっぱら金銀の略奪を狙っていました。そこで原住民を拷問し殺して、金銀のありかを聞き出そうとしました。

原住民は非常に幼稚な兵器しか持っていなかったので、鉄砲と鋼鉄の槍や剣で武装しているコンキスタドールの軍隊に対抗できず、彼らが攻めてきたら山に中に逃げるしかありませんでした。

そこでその地域は食糧難になり、コンキスタドールたちは原住民を殺してその食料を奪いました。彼らは、原住民の人肉をも食べていたようです。またコンキスタドールたちは金銀の鉱山で原住民たちを酷使しました。食料が全般的に不足していたので、原住民たちは食料も与えられずに働かされたわけで、すぐに死んでしまったのです。