河野洋平は「善意」で「強制」を認めた

1993年、日本政府は16人の元朝鮮人慰安婦の話を聴いていており、彼女たちは「日本の強制があった」と証言しました。しかしその証言内容も彼女らの姓名も一切公開されていません。さらに強制連行したことを書いた公文書もありません。

ちゃんとした証拠が何もないにもかかわらず、日本側の関係者は韓国との関係を良くしたいという「善意」で、韓国側が要求しているように「強制」を認めたほうが良いのではないか、と考え始めました。日本の弱腰の態度を見た韓国側は、「日本に金銭的補償は求めない。補償は韓国政府が行う」と言って、日本側の決意を促しました。

そこでこの年の8月に河野洋平内閣官房長官は「河野談話」を発表し、日本が「強制」したことを認めました。談話には、「慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり・・・」などと書かれています。

韓国側はその後、この談話をタテにして日本に補償を要求してきました。「ほら、いわんこっちゃない」という感じです。さらに日本政府が認めたために、日本は朝鮮人を性奴隷にした、という誤解が国際的に定着してしまいました。そして河野洋平だけでなく、何人かの首相も従軍慰安婦問題に関して朝鮮に謝罪するはめになりました。

河野洋平はアホなのでしょうか? 写真を見た限りでは、彼はアホには見えません。アホには見えませんが、河野洋平だけでなく日本側全体が朝鮮に対して弱腰なのです。日本を占領したアメリカが、「日本は悪いことをした」という洗脳をしたからこうなってしまったのだ、と考える方もおられると思います。たしかにこれも原因の一つです。

この戦争で負け、占領軍から洗脳を受けた国は日本だけではありません(ドイツ、ハンガリー、フィンランド、タイなど)。しかし日本ほどうまく洗脳された国は、他にありません。アメリカは最近も戦争ばかりしていますが、占領地域の洗脳プランは日本をモデルケースにして立案されています。最近ではイラク国民に対して、日本をモデルにした洗脳プランを実施しましたが、うまくいっていません。

日本にはもともと洗脳されるような下地があったのです。そうです、日本には伝統的に「国家は悪いことをする」という発想があるのです。

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