価値観外交

世界の潮流は、グローバリズムから民族主義の方向に向かっています。欧米先進国の国民は、「自分たちは白人でキリスト教の伝統を受け継いでいる」と自覚しつつあるようです。

戦後世界が二つの陣営に分かれていた時は、とにかく資本主義経済を採用し憲法で自由と平等を規定していれば、欧米の仲間に入れてもらえました。ソ連崩壊後のアメリカ一強の時代は、グローバルスタンダードに従っていれば、なんとかなりました。

しかし、欧米先進国の国民が「自分たちは白人でキリスト教の伝統を受け継いでいる」と考えるようになると、白人ではなくキリスト教徒でもない日本人を、仲間外れにする恐れがあります。

支那人や朝鮮人も日本人とは全く考え方が異なり、仲間にはなりえません。つまり日本は全く独自で、欧米先進諸国とも東アジア諸国とも連帯できず孤立した存在だということが明白になっています。

今でも世界は、キリスト教の欧米を中心に回っています。従って日本が孤立を避けようとすれば、欧米と連携のが一番効果的です。

日本と欧米諸国は人種こそ違いますが、基本的な価値観を共有しています。即ち、キリスト教の信仰から生まれた「自由」と「平等」という価値観と非常に近い「誠」と「役目」という考え方を日本人は持っています。

しかも「誠」と「役目」は、神道という伝統的な宗教から生まれ日本人の心に染み込んだ本物の価値観です。

欧米人が、日本の「誠」と「役目」という考え方をきちんと理解できれば、双方の連携も可能だと考えます。日本はこれから欧米社会に向けて、「誠」と「役目」をアピールした「価値観外交」を展開していくすべきです。