イスラエルを見習って、急がば回れ

日本は、「アメリカとイランが和平を結べるように誠心誠意努力する」と宣言し、また「誠心誠意は誠の心で行うことであり、Freedomとよく似た考えである」と説明するわけです。

そして聖書に書かれている予言をキリスト教の信仰に基づいて解釈するように提案すれば、アメリカの福音派と非福音派の間で議論が進み、今よりももっと冷静な解釈が出てくると思います。そうなれば日本の仲介は成功し、またアメリカ人の日本人を見る目も違ってきます。このようにして日本人の評価が高まるのです。

このような私の提案に対して「迂遠なことを」という反発があると思いますが、「急がば回れ」というのは真実です。このようなことをかつて日本人はアメリカ人に提案したことがなく、アメリカ人も関心を持つはずです。

実は、ユダヤ人も私がここで提案したのと同じことを、この70年間続けているのです。70年前、イスラエル共和国が誕生した時、アメリカはイスラエルに対していかなる約束もしないようにしていました。アメリカ人は、中東の石油にしか関心がなかったのです。

イスラエルは、アメリカに徹底的にロビー活動を仕掛けました。その目的は、「アメリカ社会の風潮がイスラエルに対して好意的なものになること」でした。そして「アメリカとイスラエルは価値観を共有している。ユダヤ教とキリスト教はもともと同じではないか」ということを強調しました。

このような宣伝活動を、メディア・シンクタンク・学会や教育界に懸命に仕掛け、アメリカの親イスラエル政策に疑問を持つ者を排斥していきました。その結果、今では、アメリカの国会議員の半分が、イスラエルの主張を鵜呑みにしています。

そしてトランプ大統領は、イスラエルの肩を持って、イランに喧嘩を売ってくれているのです。私たち日本人も、イスラエルを見習って「急がば回れ」の戦略をとっていこうではありませんか。

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