日本人は誠の意味をきちんと理解し、誠のない国から日本を守らなければならない

Freedomには、「野蛮人にはFreedomはない。彼らにはルールを厳格に適用し、強制して教育すべきだ」という「積極的自由」の考え方が含まれています。この考え方のために、キリスト教徒は自分のほうから異民族・異教徒の所に赴き、相手の考え方に文句をつけて紛争を起こします。

考え方が違い自分たちの利益に反する集団を排除することは良いことですが、19世紀の西欧列強や今のアメリカのように、自分の方から押しかけて紛争を起こす態度はエネルギーの浪費であり、長い目で見れば自分たちの利益を害します。

「積極的自由」の考え方がはっきりしていない「誠」の考え方の方が、Freedomの考え方より優れている、と私は思っています。そもそもキリスト教という馴染みのない宗教から生まれたFreedomの考え方を、日本人が使いこなすことはできません。

日本人は、あくまで誠の考え方を民族の柱にすべきです。一方で世界は、Freedomの考え方で動いています。そこで日本は国内的・対外的にFreedomと誠に対してどういう態度をとるべきか、が問題になります。

国内では、誠の考え方の大切さをよく説明し、Freedomと誠の共通点と相違点を理解することが大切です。そして、今の日本で普及している「自由」と大アジア主義の考え方は日本人の利益に反する、ということに気づくことが重要です。

Freedomの考え方が根付いている国々に対しては、誠とFreedomが良く似ているのでお互いの理解が可能であることを説明します。また、誠には「積極的自由」の考え方がないことをも、説明しなければなりません。

支那や朝鮮など誠もFreedomもなく、他人どうしが助け合うという発想がない国に対しては、大アジア主義的な態度を絶対に示さないことが大切です。「相手の身になって考える」などという余計なことはせず、冷静に相手を観察して、日本の利益を守るように行動すべきです。

私は、上記のような考え方を日本に普及させる運動を起こそう、と考えています。

以下はひと続きのシリーズです。

5月17日 「企業は社会的公器」という考え方が怪しくなってきた

5月18日 経団連はもともと、天下国家を論じる組織だった

5月19日 陸奥宗光は、自由主義に基づいて富国強兵策を実践した

5月20日 明治初期の日本人は、自由主義を原則としていた

5月21日 『自由之理』を読んで、日本人はFreedomの考え方を知った

5月22日 民主主義の時代になると、多数派から少数派を守ることが重要になる

5月23日 ミルは、子供や未開人には自由はない、と主張している

5月24日 日本の独立には、文明国になること、Freedomを認めることが不可欠だった

5月25日 他者を益する行為を人に強制することは、正しい

5月26日 ミルは、Freedomの考え方とキリスト教の関連を断とうとした

5月27日 ミルは、キリスト教も他の宗教と同じく完全ではない、と考えた

5月28日 ミルは、キリスト教徒以外にもFreedomを認めた

5月29日 日本人が学んだのは、キリスト教を消したFreedomの考え方

5月30日 Freedomはキリスト教の本質である

5月31日 ルターは、カトリックの修道士になったが、教義に疑問を感じた

6月1日 ルターは、キリスト教は他力本願だ、と主張した

6月2日 イエス・キリストを信じるだけでいい

6月3日 イエスを信じたら、もはや律法を気にする必要はない

6月4日 心正しいキリスト教徒に限って、律法を破っても良い場合がある

6月5日 ルターの「律法からの自由」とミルのFreedomは同じ考え方である

6月6日 バーリンは、積極的自由を否定した

6月7日 バーリンのように、積極的自由を否定するのがこれまでの主流だった

6月8日 明治初期の政府は、税金を投入して自由主義経済を育てた

6月9日 自由競争は、優れた者にだけ適用される

6月10日 経団連の幹部は、自由を誤解している

6月11日 Freedomの誤解と大アジア主義の幻想の根底には、大乗仏教がある

6月12日 大乗仏教は、民族の違いなどなく、勝手気ままな態度が正しい、と教える

6月13日 経団連幹部は、自由主義経済を大乗仏教の教義で解釈している

6月14日 出家しているはずの僧侶が、俗世に関わるようになった

6月15日 Freedomを自由と訳したのは、一種の神仏習合

6月16日 神様の息には、命が含まれている

6月17日 キリスト教も神道も、神は自分の魂を人間に付着させて心を正しくする

6月18日 Freedomは、日本語に訳さないほうが良いかもしれない

6月19日 アメリカは、Freedomが原因でエネルギーを浪費している

6月20日 日本人は誠の意味をきちんと理解し、誠のない国から日本を守らなければならない

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